マイク・フラナガンがスティーブン・キングの『キャリー』を監督へ
名作ホラーで知られるマイク・フラナガン監督が、スティーブン・キングの1974年の名作『キャリー』の8エピソードの新作シリーズを手掛けることになった。
この新作キャリーはフラナガンのプライムビデオにおける作品計画の一環であり、Amazonとの契約に基づくものだという。
2017年の『ジェラルドのゲーム』や2019年の『ドクター・スリープ』など、キング作品を映像化してきたフラナガンの手腕により、本シリーズへの期待が高まるばかりである。
キング作品の映像化は政策が伝えられているものも多く、ゲイリー・ドーベルマン監督の『呪われた町』は今月ついに劇場公開され、エドガー・ライト監督の『バトルランナー』などが挙げられる。
さらに、フランシス・ローレンス監督による『死のロングウォーク』のキャストも着々と整いつつある。
フラナガンがプライムビデオで映像化するキング作品は『キャリー』だけでなく、2017年にイドリス・エルバ主演で公開された『ダーク・タワー』も予定されている。
『ダーク・タワー』は原作との多くの違いから良くない評価に終わったが、フラナガンが制作する新『ダーク・タワー』が2017年版の苦い記憶を上書きすることが出来るだろうか。
『IT』や『ドクター・スリープ』などすでに公開されいるものや、2024年にはトム・ヒドルストン主演の『The Life of Chuck(原題)』の公開も予定されているなど、キング作品の映像作品が多く公開された今こそ『ダーク・タワー』をより原作に忠実に映像化されることも期待したい。
スティーブン・キング作品の映像化: 成功の鍵とは?
スティーブン・キングの作品は、その豊かな想像力と複雑な人間ドラマにより、映像化が非常に難しいと言われてきた。
それでも、映像作品として成功を収めたものがいくつか存在する。
その要因の一つに原作の心理的な側面の表現が挙げられる。
フラナガンの成功した過去作を見ると、キャラクターの内面的葛藤を丁寧に描き、観客に「怖さ」だけでなく「共感」すらも引き起こしている点が特徴だ。
『ジェラルドのゲーム』や『ドクター・スリープ』では、キャラクターたちの心理的な旅路が丁寧に描かれ、それが観客の心に深い印象を残した。
また、近年のキング作品の映像化の成功には、新しい観点を取り入れつつも、原作の根底にあるテーマやエッセンスを大切にする姿勢も見受けられる。
映画やドラマ化においては、現代のコンテクストにマッチさせつつも、キングの作品の持つタイムレスな要素を忠実に反映させることが、ファンの支持を得る鍵となっている。
特にキャリーのようなテーマ的に重い作品では、このバランスが成否の大きな部分を占めるだろう。
こういった要素を考慮しつつ、フラナガンがどのような手法で『キャリー』を再解釈するのか、その語り口の秀逸さからも目が離せないだろう。