こんにちは。シネマトレンドです。
 今回は、8月4日に公開された映画 トランスフォーマービースト覚醒のネタバレ感想をお届けします。
 トランスフォーマーといえば、1作目が公開されたのが2007年なので、今や長寿作品ですね。
 おもちゃの印象も強いトランスフォーマーですが、私も実写映画のバンブルビーやアイアンハイドなどを持っていました。
 その1つにトップスピンもあったのですが、当時の私にはトランスフォームさせるのが難しくてとても苦戦したのを覚えています。
 映画に話を戻すと、本作はこれまでのマイケル・ベイ監督の5作品よりも昔の1994年が舞台になっています。
 そして2018年に公開された映画バンブルビーの続編です。
 ただ、バンブルビーを見ていないとわからないということはなく、 本作を単体で見ても楽しめるようになっています。
 本作は、惑星を食べ尽くしてしまうユニクロンから地球を守るために オートボットと動物の姿にトランスフォームすることができるマキシマルたちの戦いを描いた作品です。
 全体的に戦闘シーンが多く、息つく間もない本作は 上映時間が2時間7分ありますが、一瞬に感じさせられるようでした。
『トランスフォーマー/ビースト覚醒』ネタバレ感想
シンプルな物語
本作はとてもシンプルな物語でした。
 何か深く考えさせられるような物語ではなく、トランスフォーマーの戦いが主軸に置かれているような感じでした。
 本作のざっくりとしたあらすじを簡単におさらいすると、 地球を食べようとするデカいトランスフォーマーを止めるべく、 これまで登場していたオートボットと、本作から新しく登場した動物型のトランスフォーマーのマキシマルたち、 そして敵側のテラーコンとの戦いを描いています。
 本作にはこれまでのトランスフォーマーと同じように人間が登場しますす。
 本作の主人公は病気持ちの弟がいますが、何かそこで重大な問題が起こるわけでもなく、 ただそこの二人の兄弟愛、そして本作で登場した新しいオートボットのミラージュとのバーディが描かれる程度でした。
 ヒロイン的なポジションとして博物館のインターンのエレーナが出てきますが、 そこでも特に恋仲になることはなく、あくまで謎解きサポート的な立ち位置にいました。
 この物語がシンプルというのは、何か深く考えることなく戦闘シーンを楽しむことができるという点では良かったです。
 ただ、映画に物語性を求めていると、本作は少し期待はずれな感じになってしまうと思います。
 間に挟まれる人間の物語も特に深く考えさせられるものではなく、あくまで作品の緩急に使われていた印象でした。
 物語は本当に最小限程度に留められていたので、そこは正直好みが分かれるところだったと思います。
火花散る戦い
本作の戦闘シーンはとても面白かったです。
これまでのトランスフォーマー同様、機械の特性を活かしたような機械のパーツが干渉する戦いというのは心が踊りました。
 ただ少し気になったのが、本作の最終決戦が荒野だったということです。
 トランスフォーマーといえば、街の中でのごちゃごちゃした戦いが印象的ですが、本作は特に何もない荒野だったので、画面がすっきりしていたのが印象的です。
 過去作ではトランスフォーマーの戦いを潜り抜けながら戦う人間も印象的ですが、本作でオプティマス・プライムたちに同行する人間はノアとエレーナの2人で、エレーナは戦闘に参加せず、ノアもほとんどの時間をスカージと戦っていたので大乱闘の中で踏まれそうになりながら戦う人間の活躍を観ることはできませんでした。
 こういったすっきりした戦いでは個々のキャラクターの動きを鮮明に見ることができますが迫力が少し落ちてしまったように感じます。
 個人的に、それぞれのキャラクターの戦闘スタイルがはっきり見られるというのは、動きを観察したい私は好きでした。
 ただ、従来のようなトランスフォーマーのごちゃごちゃした戦闘シーンが見たい人にとっては少し物足りないかもしれません。
オプティマス・プライマルのような新しく出てきたキャラクターもその特性を活かして戦っていましたし、 他のマキシマルたちもそれぞれトランスフォームして人型になって戦っていました。
 ただ、オプティマス・プライマルが特段目立っており、その他のキャラクターはおまけ程度の扱いだったのが少し気になりました。
 チーターやサイはもはやほとんど印象に残りませんでした。
公開前から本作には1997年に放送開始した『ビースト・ウォーズ:超生命体トランスフォーマー』のキャラクターが登場するということで話題になっていました。
 しかし、実はそのころ私は生まれていなかったので、世代じゃないんです。
 そのため、マキシマルとは本作が初めましてでした。
 調べてみると、本作に登場したオプティマス・プライマルは日本語版のアニメではコンボイと呼ばれていたようです。
 アニメから観ている人からしたら、オプティマス・プライマルという名前のほうが不自然に感じている人がいると思いますが、私からするとコンボイという名前に違和感を感じるのは時代の流れでしょうか。
その代わり、私が中学生くらいの頃に『超ロボット生命体 トランスフォーマー プライム』というアニメがやっていたのですが、そこに登場するバイクのアーシーのおもちゃを持っていました。
 このアニメに関する記憶はほとんどありませんが、なぜアーシーを持っていたのか不思議です。
 ちなみに本作にもアーシーが登場しましたが『超ロボット生命体 トランスフォーマー プライム』は青色だったのに対し、本作はピンクと白だったので別のキャラクターだと思っていました。
そんなアーシー側のオートボットもたくさん戦っていましたね。
 ミラージュも主人公と共に戦っていたり、オプティマス・プライムもさすがの戦闘力で敵を蹴散らしていましたが、やっぱり空から飛んできたハチさんはかっこよかった。
 一度は物語で命を落としたバンブルビーですが、生き返ってからは本当にバンブルビーの活躍がすごかったです。
 飛行機から落下しながら戦っているバンブルビーですが、 そこはLL cool Jの「Mama Said Knock You Out」も相まって本当にトランスフォーマーという作品自体がバンブルビーを特別扱いしていることを感じさせられるようなものでした。
 本作は特に主人公と共に行動するのは、新しく登場したミラージュというオートボットですが、 戦闘ではオプティマス・プライムやバンブルビーが特別目立っていたように感じます。
 私個人はバンブルビーがめちゃくちゃ好きなので、あの戦いには満足しているのですが、 ちょっとバンブルビーが特別扱いされすぎな気はします。
 特に今回はタイトルにもある通り「ビースト覚醒」なので、もっとマキシマルたちにフォーカスしてもよかったんじゃないでしょうか。
余談ですが、本作のバンブルビーは2018年の単独作での経験を思わせるような人間を擁護するセリフがありましたね。
人間用スーツと友情
本作で特に驚いたのが人間用のスーツです。
 それまで人間は、人間のやりかたで戦いに加わっていたので、このスーツはこれまでの人間の戦い方を大きく変えるものになるかもしれません。
 このスーツを装着するシーンはアイアンマンを連想させるようなものになっており、その後にスーパーヒーロー着地があったことも考えると、アイアンマンを意識しているように思えます。
 このスーツがミラージュからノアに渡されるシーンがとてもよかったです。
 ミラージュはスーツをノアに渡すとき
 「ハンドルは君が握ってくれ」
 と言いました。
 これは、最初にノアが車を盗もうとしたときから、ノアではなくミラージュが運転していたこととかけていると思います。
 これまでハンドルを握っていたミラージュから、ノアに初めてハンドルが渡される場面は、上手いなと思いました。
 このスーツにより主人公はトランスフォーマーと同等の力を手に入れたようですし、今後は人間の活躍の幅が広がっていきそうですね。
 というか、このスーツはまだ残っているのでしょうか?
 本作のラストでノアがミラージュを直して復活させていましたが、その時に使われたパーツは元の物とは違ったので、スーツは残っているかもしれませんね。
 そしてこのスーツは最後に登場した組織とのつながりも予感させます。
G.I.ジョー
本作のラストでノアをスカウトした謎の組織の名刺に書かれていたのは「G.I.ジョー」でした。
 このG.I.ジョーというのは、特殊部隊の名称で2009年から何度か映画化されています。
 なぜGIジョーとトランスフォーマーがクロスオーバーするのかというと、どちらも「ハスブロ」が展開する玩具だからです。
 ただ、本作を観に来た人はトランスフォーマーを観たいわけであって、G.I.ジョーがみたいわけではないと思います。
 そうした人からすると今回のサプライズは、嬉しさよりも困惑が強くなってしまうと思います。
 特に日本ではG.I.ジョーの知名度はそこまで高くない印象で、過去に公開された映画の評価もよくないことを考えるとこのクロスオーバーは時期早々だったかもしれません。
 せめてMCUのように、数年かけて作品の土台を固めてから発表するほうがもっと純粋に喜べたかもしれません。
 ただ、玩具メーカーのユニバース化計画は興味深いので、これがどう発展していくのか気になります。
さいごに
ということで今回は映画『トランスフォーマー:ビースト覚醒』のネタバレ感想をお届けしました。
 機械生命体の戦いはとても、迫力がありました。
 特にトランスフォーマーを観ると車を見る目が少し変わるのは私だけでしょうか?
 駐車場に止まっている車も、なんかいつもの見え方が違うんですよね。
 今後G.I.ジョーを含めたこのユニバースにどんな将来が待っているのか楽しみです。
 最後までご覧いただきありがとうございました。

 